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東京とシンガポールに拠点を置く「VIVA JAPAN」と、東京・表参道など全国でボランティアによる清掃活動を行うNPO法人「グリーンバード」の被災地支援プロジェクトが定期的にスタートしたのは7月。VIVA JAPANが東京とシンガポールで行ったチャリティイベントで総額約100万円の義援金を集め、その義援金を、被災地へボランティアを派遣する貸切バスのチャーター費用に充てて、年内の継続的な支援活動の体制をつくった。
11月25日(金)には、そのボランティアツアーも第10回目となり、それに先立ち、グリーンバードの長谷部健さんと横尾俊成さん、そして、VIVA JAPANの浜田寿人の対談が行われた。被災された方々のために、積極的に支援活動に取り組む人も多い一方で、「支援したい気持ちはあるのに、何をしてよいか分からない。」という人もいるだろう。そんな人たちに、ぜひ、読んで頂きたい。
1972年生まれ。株式会社博報堂を経て、2003年にゴミのポイ捨て問題に対する解決の為のアプローチとしてNPO法人greenbirdを設立。同年4月、渋谷区議会議員選挙でトップ当選を果たすと渋谷区議員として、また街のソーシャルプロデューサーとして「春の小川プレーパーク」「シブヤミライプロジェクト」「マイケル・ジョーダン・メモリアルコート」「シブヤ大学」の設立など、数々のプロジェクトを手がけている。
1981年生まれ。NPO法人グリーンバード副代表。一般社団法人リベラルアーツ推進協会代表理事。港区議会議員(無所属・会派「ミナトミライ」)。早稲田大学大学院、株式会社博報堂を経て、現在の仕事に。地域にある様々な課題を若者や「社会のために役立ちたい」と思う人々の力で解決する仕組みをプロデュースしている。
1977年生まれ。ソニーを経て2000年「株式会社カフェグルーヴ」を設立。Webブランディングを中心に、映画関連事業、飲食経営、EC事業を運営している。2011年には「株式会社VIVA JAPAN」を設立。シンガポールを拠点にソーシャルコマース事業を展開し世界のビジネスを結びつけている。
浜田 グリーンバードの活動って何年になるんですか?
長谷部 もうすぐ10年になりますね。僕がグリーンバードで表参道の掃除を始めたきっかけは、同級生が表参道の青年会にいたこともあって「ちょっとやってみようかな」という軽い気持ちからだったんです。それがいざやってみると、道行く人が「おはよう」とか「偉いわね」とか声かけてくれたり、振り向くと掃除したところがとてもキレイになっていて、「これは、なんかハッピーだなぁ」と思ったんです。それで、商店街にクリーンキャンペーンの提案をしたんだよね。「捨てないのがカッコいい」というポジティブなメッセージを発信したら、たくさんのひとの共感を生むのではないかと思ってね。
浜田 その活動もどんどん広がってきているけど、そもそも、グリーンバードで被災地のボランティア活動を始めたきっかけってなんだったの?
長谷部 とにかく「俺たちがやらなきゃいけない。何かをしたい。」って心から思ったこと。あと、グリーンバードの仙台チームが被災していたので、まずは仲間を助けるために義援金を募ったり、物資を集めて送りました。そこで現地の避難所との縁ができたんです。まずはそこからなにか始めてみようと、そういう流れなんです。
浜田 僕は正直、グリーンバードが掃除ボランティアに行くという話を聞いて「掃除ってレベルじゃないんじゃないか」と思ったんだけど(笑)。でもまずは現地に行ってみようと。僕らは津波で被害を受けた農家の方のビニールハウスに入った泥土を取り除く作業を手伝ったんですけれど、もう全然人手が足りない状態で……。それは文字通り、“すごい掃除”だった。
長谷部 そう。僕ら瓦礫を一生懸命掃除しました。
横尾 震災直後は「被災地には素人が立ち入るな」という意見もあったりしました。でも、やっぱり長谷部さんと話して、まずは1回行ってみようということになった。現地に行ってみたら、やっぱり人手は足りていないし、僕らみたいな専門家でもない人間ができることはたくさんあったんですよね。
横尾 アンケートの統計なんかをみると、ボランティアに行きたいと思っていても、実際に行ったという人はまだ1割くらいなんだそうです。ということは、機会さえあれば行ってみたいという人がまだ9割もいるということです! 間口は一つでも多くあったほうがいいと思うので、今回VIVA JAPANを通じて、その9割の人たちにとって、思いを形にするきっかけになったらすごくいいなと思っています。
長谷部 そうそう。被災地支援では人手が絶対的に足りていないんだから、自分がよかれと思うことはやってみたらいいと思うんです。言葉や映像では伝わらない、感じられないことも、現場に行けば、自分に何ができるかがわかる。今では被災地農家の農作業の手伝いなんかもしていたりしますが、それだって被災した人たちへの立派なサポート。一過性の物を送るだけの支援ではなく、現地と僕らがちゃんとつながっているというのがわかると思う。
浜田 僕らは直接被災しているわけではないので、本当に被災している人の気持ちや失った財産、精神的・肉体的なダメージを100%わかることはできないけれど、まずは現場へ行ってみて思いを分かち合うことはできると思う。そして、不謹慎と言われるかもしれないけれど、そうした行動に心地よさや楽しめる気持ちを持つことができれば、もっと多くの人たちに伝えることがきるんじゃないかなって思っているんです。
横尾 ボランティアとか掃除とか、やるまでは躊躇してしまうけれど、思い切ってやってみると面白いし、楽いし、助かるって言われると素直に嬉しい。それってハッピーなことですよ。「ありがとう」という言葉が、双方から生まれるような気持ちを実感できることですよね。そういう意味では、被災地の支援も、グリーンバードの清掃も根本的には一緒ですよね。
浜田 次はいつ行く予定なんですか?
長谷部 11月25日です。ひと夏を越した被災地が、今どうなっているのだろうかと。地震と津波で壊滅的な被害を受け、生命という生命がすべてなくなったかのような場所にも、数ヶ月後に訪れた時には雑草が生えていたりする。そういう生命の息吹を見ると、復興していける感覚を得ることができるんです。
横尾 被災地支援の活動ってリピートして行きたいという人がすごく多いんですよね。僕らは毎回同じところにいくから、だんだん復興していく街の様子がわかるというところも感慨深いものがありますよね。
長谷部 金曜夜出発して、土曜朝到着し、作業して、温泉に入って土曜夜出て、日曜早朝に東京に戻って来るという行程のなかで、帰りのバスの中では参加者の一体感も出てきて、大人になってからそういう出会いってなかなかないから貴重だと思ったね。
浜田 ”楽しみながらボランティアをする”っていうのは、ストレートに評価されないものなのかもしれないけれど、すごくポジティブな意味合いではアリなんじゃないかと、僕は思うんですよ。日本人にとって3.11は、アメリカの9.11と同じくらい大きな出来事だけれども、それをきっかけに新たな人と人との出会いもあるでしょう。ボランティアでも何でも、自分が動くことでいろいろな人と出会えるわけだから。
長谷部 そうだね。「生活にボランティアがある暮らし」というグリーンバードの活動も今回のプロジェクトも、そういうポジティブなライフスタイルを選択してみたらという提案でもあるんです。電気を消しましょうとか、エコバック持ちましょうというように、ここ10年くらいアクションが大事だと言われ続けてきましたが、なかなかストンと落ちない部分があった。それがいまは確実にライフスタイルの話になってきている。つまり、1つ1つのアクションというより、”こういう生き方”をするという選択なんだよね。
浜田 僕も同感で、それがオシャレな生き方なんだよね。今までは何でもありますよ、という世界だったんだけど、これからは自分を取り囲むものを自由に選択していく。それがライフスタイルになっていく。グリーンバードにも通じると思うけれど、2011年6月にシンガポールにVIVA JAPANを作ったんだけど、「VIVA」ってものすごくポジティブに人を動かす言葉なんだよね。だからVIVA JAPANでは、日本のものを海外に伝えながら、同時に自分のなかに海外のものをリンクさせることもできる。たとえば好きな職人に対して継続的な支援をしたいと思えば、その作り手に対して自分の思いやお金を共有させていくことができる。そして自分が選択したものが自分の生活を取り囲んでいく。
横尾 いつか、誰かがやってくれると思って、人任せにしていたことも、自分たちでコミットしていかなきゃいけない。商品を選ぶにしても、街作りにしても自分たちが変わっていかなきゃいけないということにみんな気づき始めている。
長谷部 そう、それがライフスタイルなんだよ。生き方を自分で選択し、選択したものによってさらに自分が変わっていく。3.11以降はそういうポジティブなライフスタイルを選べるタイミングでもあると思う。
浜田 僕らは震災後、東京とシンガポールで震災支援のための募金活動して、そこで集まった寄付金を使ってVIVA JAPAN号として被災地でボランティア活動をすることにしたんですが、寄付したシンガポールの人もみんな喜んでくれたんです。寄付金をそのままボーンと丸投げするのは僕らの流儀ではないので。
長谷部 ありがたいよね! 寄付金を何に使っているかはっきりしているのがいい。
浜田 VIVA JAPANの活動の半分はシンガポールですが、東北に対してシンガポールからだっていろいろできる。東日本大震災が起きて、海外の目はますます日本に向けられなくなると思いました。でもだからこそ僕はVIVA JAPANを通して、自分たちなりに日本のことをもっと海外に伝えていかなければならないと思ったんだよね。
長谷部 被災地の支援もそう。行ってみたいけれど、どこにいったらいいかわからかないとか、ネットワークがないからとか。プロダクトを売りたい人も、買いたい人も、大勢いるはずなんだけれど、そこをうまく整理整頓して、今後も継続して支援活動となることをしていきたいと思っています。
横尾 今回の被災地支援だって長く続けていられるのは、「この農家さんのためにがんばろう」という応援する気持ちが根っこにありますよね。最後はやっぱり人と人との関係になってきますね。
浜田 そう、ファン作りをしていくことが重要ですよね。東北は素晴らしいところだってわかっている人たちをつないでいく。結局は、心と心のつながりをつくっていくことが一番重要で、それが支援活動を継続させるコツですよね。日常で忘れかけていることも、被災地ボランティアを通して省みることができる。そういうオシャレな生き方を選択していく人が増えるといいと思います。
(text/ yuko kotani, photo/ toru hiraiwa)
(text/ yuko kotani, photo/ toru hiraiwa)
仙台でのボランティアを通して、改めてわたしたちにできること、人と人の心が真に繋がる大切さについて考えてみませんか。
第10便となる、11月25日(金)出発便は「VIVA JAPAN号」と題しVIVA JAPAN内で参加者を募集します。
日程: 11月25日(金)深夜~ 27日(日)早朝 0泊3日(車内2泊)
集合: 11月25日(金)23:30 代々木公園・原宿門前 (JR原宿駅 表参道口より徒歩2分)
行先: 仙台市若林地区
活動内容: 被災エリアの農家作業補助、仙台市内のお掃除
定員: 30名
参加費: 5,000円/人